舞台写真家【廣津孝平、】やったもん勝ちドイツ日記

音楽留学からカメラマンに転向したドイツ・ベルリン在住の舞台写真家【廣津孝平、】のBlog。ヨーロッパ中のオペラやコンサート撮影、カメラマンとして日々思っていること、写真のことや趣味のソフトボール、我が家の猫たち、バイクのことなどツラツラ綴ります。

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白い封筒

最近、少なくとも週1回はトロンボーンを吹く機会があるんです。
ま、そのことは最後のほうに書くとして、先日久々に楽器の手入れをしようと思って楽器を出して、手入れ道具やら何やらを出していたときに、僕はあることを思い出した。

僕がドイツに行く前に祖母や母が僕の大好きだった祖父の写真を持たせてくれた。
僕にとってこれは何よりのお守りだった。
白い封筒にその写真を入れて、僕はその封筒を楽器ケースのとあるポケット部分に入れていた。

ハンブルグに行ってすぐに、生活のこととか楽器のことで悩んで、先輩や先生が心配してくれて送ってくれたメールも、プリントアウトして、祖父の写真の入った封筒にいれて、常に楽器と一緒に持ち歩いていた。この封筒の存在は、音楽を辞めるまで、1?2ヶ月間、ものすごく僕を支えてくれたものだった。

でも結局僕は音楽を辞めた。あんなに吹くのが大好きだったのに、それまでの1年間、吹くことが楽しくも無く、毎日辛くて、仕舞いにはストレスで体も壊して、もうまともに吹ける状態じゃなくなってた上に、最終的にの先生への不信感が一気に爆発。これ以上楽器をやっていくには耐えられなかった。

音楽を辞めてからしばらくは楽器も見ない日が続いた。
その上、どんなに有名な奏者が来ようが、どんなに魅力的なプログラムだろうが、僕はコンサートには行かない&家では今まで以上にクラシックもトロンボーンも聴かなくなった。

そうやって生活していくうちに、楽器ケースの入った祖父の写真、メールの存在を僕は忘れていた。
それをつい先日思い出して、しまってあった場所のチャックを開ける。

白い封筒は、相変わらずそこにあった。

僕は祖父の写真を取り出し、そして2通のメールを読み返した。

大学時代に、いろいろお世話になった麻子先輩からのメール。
自分がスランプに陥った時のことが書いてあった。

【必ず抜け出せる。諦めさえしなければ】

国井先生からのメール。
当時僕が悩んでいた事へのアドバイスが書いてあった。

【今の君に足りないのは気合のみ】

このそれぞれの文章が僕にはものすごく衝撃だった。

確かにそうだったかもしれない。いや、そうだった。
いまだから冷静に当時の自分を見つめ返せる。けど、もう遅い。
僕は新しいことに今挑戦してる。

でも今の自分にだってこの事は当てはまる。

僕はこの封筒を普段使ってるかばんに移した。
封筒はボロボロだけど、新しいのを使う気にはなれない。このままの封筒だからこそ、意味があるように思える。


最近、Creepsのメンバー数人でバンドを始めた。といっても、誰かの曲をやったりとかじゃなくて、簡単にみんなでセッションしてるだけなんですが。

今年の7月の練習後に、誰がどの楽器が出来るかみたいな話になって、僕はもちろんトロンボーンと、ドラムが出来ると言いました。
それで、みんなでとりあえず貸しスタジオでやってみようってことになり、僕はトロンボーンとドラムスティック持っていつも出かける。

あんなにボロボロだった僕のトロンボーンの音。
実は今は結構調子が良い。
音は相変わらずだけど、今は何より吹くのを楽しめてる。

先日、指揮の勉強でドイツに来ている人と知り合った。
本来はトロンボーンの勉強でドイツに来た事を伝えた。そして冗談交じりで、

『数年後には吹けるようになってますから、そしたらコンチェルトのソリストで呼んでください。』

ってそんな話をしてた。
それは無理にしろ、せめて前みたいに、吹ける様にはなりたいかなって思います。

もちろん、【趣味】としてですけどね。


こうなれば、その封筒の役割はもうトロンボーンには無い。

今は、写真の勉強の大事なお守りになっている。
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